京都の夏は祇園祭・祇園祭の光景と歴史(2016年以降)27 役行者山(リニュアル

京都の夏は祇園祭・祇園祭の光景と歴史(2016年以降)27 役行者山(リニュアル)

駒札について。
祇園祭・山や鉾の駒札は、山鉾巡行時のみ掲示される場合があり、この折でないと見られないものもあります。
本篇は、この駒札を基軸に掲載し、現在の状況に適応しない箇所などは、補足と共に(*)で、付記しました。
【】付記については、公益財団法人 祇園祭山鉾連合会の記事などを参照しました。
 また、ルビについては、できるだけ、原文ママ、にしました。
(以降、継続)

●役行者山 (えんのぎょうじゃやま)

宵山の光景(2016年)
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駒札によると・・
役行者山は応仁の乱以前からの舁山(かさやま)で、御神体(人形)は修験道(しゅげんどう)の開祖、役小角(えんのおずぬ)、尊称「神変大菩薩役行者(しんぺんだいぼさつ えんのぎょうじゃ)」と一言主神(ひとことぬしのかみ)【2】と葛城神(かつらぎのかみ)【3】の三神で、役行者が一言主神を使って葛城山と大峰山の間に橋を架けさせたという伝承(*一言主神が自分の容貌の醜さを恥じ、夜しか働かず、橋は完成しなかった)を想起させる。
【1】役小角
続日本紀によると、文武天皇3年(699年)、「賀茂役君小角/かものえのきみおづの」は初め葛木山(かつらぎさん)に住み、呪術をもって称えられたが、弟子の韓国連広足(からくにのむらじひろたり)に、ざん訴され、伊豆島に流された」とある。
異説は多いが、実在の人物。
【2】一言主神
古事記(712年)下つ巻での登場が初出。
雄略天皇が葛城山の鹿狩りで遭遇する。
名を問うと「吾は悪事も一言、善事も一言、言い離つ神。
葛城の一言主の大神なり」と答えた。と、ある。
【3】葛城神
初期の大和朝廷で葛城氏勢力を誇った。
ここでは、その葛城氏を祭った神のことで、「一言主神とされる」ものとは別である。

正面に役行者が帽子(もうす)を被り袈裟(けさ)・掛絡(くわら)を纏(まと)い、経巻・錫杖(しゃくじょう)を手に祠(ほこら)に座し、葛城神は女神で手に輪宝(りんぽう)を、一言主神は鬼形で赤熊(しゃぐま)を被り斧(おの)を携える。
水引(みずひき)は綴錦(つづれにしき)の名手、西山勘七作の唐子遊図(からこあそびのず)、二番水引は萌黄(もえぎ)地龍文図に正面に寿を織り出し、前懸(まえかけ)は
岩牡丹胡蝶図(さわぼたん こちょうず)を中央に、左右に雲龍文様の三枚繋ぎ、(*平成9年復元新調)、胴懸(どうかけ)は真向龍(まむかりりゅう)文様、見送(みおくり)は、
袋中上人(たいちゅうしょうにん)請来の朝鮮軍旗で(*中国の旗とも)、昇龍波涛(しょうりゅうはとう)文様の二枚繋ぎを赤地古金襴安楽庵裂(きんらんあんらくあんきれ)で縁取ったものと、中国明朝の官工場で織られた金地唐美人遊び図の綴錦と、それを昭和57年復元新調した三種がある。
(*昭和57年から新しい綴錦を使用。別掲。)
欄縁(らんぶち)の黒漆塗に高浮彫雲龍と輪宝文様の鍍金(ときん)金具は見事である。
平成20年浅葱(あさぎ)色と朱色の飾り房(ふさ)30本が復元新調された。
宵山の7月16日には本山修験宗(ほんざんしゅげんしゅう)総本山聖護院(しょうごいん)による護摩焚(ごまだき)が行われる。
        京都市
            と、ある。 

また、後祭り復興(2014年)後、巡行列に山伏が随行している。
山担ぎ手の法被は、平成13年度に復元新調されている。 
なお、袋中上人は、江戸前期の浄土宗の学僧。
まだ見ぬ仏法を求め、渡明を試み、琉球王国へ。
ここで浄土宗の布教に努めるも、渡明の船が見つからず、帰国。
帰国後は、京都三条・檀王法林寺をはじめ、多くの浄土寺院の創建・中興を行った。

◆会所内の様子(2016年)
(左側、正面)
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(左側)
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(左側)
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(左側)
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(正面)
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(正面)
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(正面手前)
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(正面手前)
○赤地古金襴 安楽庵裂(あんらくあんきれ)。
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(正面)
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(正面)
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(正面)見送り
会所内の説明板によると・・
復元新調
(*糸ヘンに革の漢字)糸織(ぐうしおり)
「紅地唐美人図」
山鉾「役行者山」見送りについて
南宋時代に生億の囘鶻人「ウイグル」に依って我が国に伝えられ、明代を経て清代に全を極めた。
縦横・前後・左右・三重・四重の精巧を極めた技法により、色彩の華美芸術品としてぐう糸織美術織物の最高のものとして記録が残っておりますが、現在は其の技法は止絶え、今では幻の織物になっておりました。
今回の役行者山見送り「紅地唐美人図」の復元新調に際して約三百年ぶりにそのぐう糸織の研究を重ねて、ついに現在綴織最高の織方を以って制作したものであります。
彩色がポイントになりますので600色以上の無数の色を使い300年前の当時其儘の極彩色を再現しました。
その復元においては、化学染料「イルガラン」にてぐう糸織の本物の草木染の特徴を生かす染法に大変な工夫をいたしました。
    昭和57年7月
      戸田与謝
          と、ある。
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○会所の敷地内に祀られている三神。
役小角・一言主神・葛城神。
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〇会所の蔵の右横下に「役行者山神腰掛け石」がある。
「説明板」によると、
この石は今より千三百有余年前、役行者神金剛葛城の峯々で捨て身の修行に励んだ後、生地茅原の里から井戸伝いにこの地に駆け上がり、この医師に座し精神修行をされた有り難い石です。
また、役行者神は、この石に手を当て全身の凝りを解したとされています。
皆様もこの石に手を当てて役行者神の精神と御徳をいただかれ、全身の凝り、特に肩の凝りなどを解される事を心よりお祈りいたします。
   平成24年7月
      公益財団法人 役行者山保存会
                  と、ある。


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巡行の様子(2016年)
市役所前から河原町通りを下がります。
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河原町通りを南下中です。
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人形3体。左から、鬼の顔の一言主神、神変大菩薩(役行者)、手に輪宝を持った女神・葛城神。
また、前懸は、平成9年復元新調の岩牡丹(さわぼたん)胡蝶図を中央に、左右に雲龍文様の三枚継ぎ。
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女神・葛城神の様子。
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見送は、昭和57年から新しい綴錦を使用。
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巡行の様子(2019年)
役行者山 (えんのぎょうじゃやま)
御神体として役行者と一言主神(ひとことぬしのかみ)、葛城神(かつらぎのかみ)の三体を安置。
行者山が一言主神を使って葛城と大峰の間に端をかけたという伝承による。
(無料配布・京都市観光協会・説明文、より)
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【付録】
京のまつり研究会設立10周年記念  京・まつり展.
2016年7月20日(水)~7月24日(日)(入場無料・フラッシュ不可・撮影可)
於・京都文化博物館 より
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○祇園祭山鉾34基の細密画(*より・役行者山)
この細密画は、大船鉾・鷹山の一部を除き、故 松田 元が10数年にわたって書く山鉾町を取材され、各山鉾の姿を精密に描いた昭和56年以前の細密画である。
これら山鉾の前掛、胴掛などの装飾品が、その後新調され、現在の山鉾と差異が生じているものもあるが、当時の山鉾の記録としては、貴重な史料である。
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○寺町通の役行者山
昭和32年 後祭(24日)で寺町三条を南下する役行者山。
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以降、今後も継続の予定です。


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